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家族支援に基幹となる“トランス文化家族看護学”の智慧

 トランス文化家族看護学(transcultural family health care nursing,超文化家族看護学)とは,“家族システムユニットを文化的な視座を踏まえて家族支援を実践するための学問体系”であると定義している(法橋,2008).文化は,ひとびとの行為を支配するビリーフと価値観から構成される.そこで,ターゲットファミリーの家族差を理解し,家族/家族員の文化に適した家族支援を提供するために“文化的家族支援”の智慧を働かなければならない.

 神戸大学大学院では,家族支援CNSコースの科目として“トランス文化家族看護学”(2単位)を開講している.アメリカや香港といったマクロな文化から,日本の都市部と地方部,さらには,ひとり親家族とふたり親家族のようにミクロな文化を網羅し,多様な家族に適応した家族支援の実際を教授している.

法橋尚宏

Updated December 28, 2012